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関節痛・筋肉痛と内科の病気

D.不定部位に起こる関節痛や筋肉痛

上下肢の特定の関節に限らず、広い範囲の関節や筋肉に痛みを生じることがあります。
内科診療所の外来では、これらの疾患が原因で起こる関節痛や筋肉痛の中で、とくに1から4の疾患はしばしば遭遇します。

1大人のりんご病

子どもの頬が赤くなることから「りんご病」と呼ばれる伝染性紅斑はおとなも感染します。症状が子どもとは異なるためあまり知られていませんが、関節の強い痛みやむくみが続いたり、妊婦が感染すると流産したりするリスクがあります。春から夏にかけて流行する傾向があります。

りんご病、伝染性紅斑は「ヒトパルボウィルスB19」というウィルスが原因です。感染者の咳やくしゃみに含まれるウィルスを吸い込む、ウィルスが付着した手で口や鼻を触るなどしてウィルスが体内に入ると、数日から2週間ほどの潜伏期間をへて発病します。

患者さんは9歳以下に多いとされ、おとなでの実体はよく分かっていません。子ども達に接する機会の多い比較的若い層の30~40歳代の女性に多い印象がありますが、男性でもみられます。

典型的なおとなの関節痛では、「朝の起床時に手の指が曲がらないほどのむくみ、やがて手首や足首に立って歩けないほどの痛みが起こり、包丁なども握りにくく家事も困難で、はうようにしか動けない」という症状が出ます。子どものようなりんごほっぺの例は大人ではほとんどありませんが、前腕部や大腿部にとくに風呂上がりにレース状の赤い網目模様(紅斑)がみられることがあります。このような症状から関節リウマチや膠原病などを疑われて、検査を繰り返し受けることがあります。

通常はこれらの症状は一週間ほどで自然に消失します。感染しても症状が出ない人がいる一方で、激しい関節痛が長いと数週間、まれに数年も続く場合があると言われます。

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