水いぼはウィルスが原因の皮膚病なので、子どもがつぶすと水いぼも広がっていきます。
水いぼは学童でもみられますが、保育園に通う幼児に多くみられます。
プールなど子ども通しの接触の多い場所で感染しやすくなります。
水いぼの特徴は、やや固い半球状で表面はなめらか光沢があり、診断は簡単です(写真1~4)。
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問題は治療ですが、ピンセットでつまみとる方法はたいへんな痛みを伴うため、子どもに恐怖心を植え付けることになりかねません。
自然治癒を期待して放置しておくのも一つの方法です。
水いぼは良性の皮膚病で自然治癒しますが、放っておくと、子ども同士の接触、子どもが自分でひっかいてつぶしてしまう、自然につぶれてしまう、などの理由により無数に水いぼが広がることがあります(写真5、6)。
こうなると治療に困ることになります。
保育所などでプールの始まる時期になると、園の先生から治療を指示されて受診される機会が多くなります。
放置するように指示するのも困難で、医師も両親もどうすべきか迷うことになります。
最近、硝酸銀ペースト法を治療に取り入れる医師が増えてきました。
この方法は、茅ヶ崎皮膚科医院(神奈川県茅ヶ崎市)院長の新関 寛二氏が10年かけて改良を重ねてきた方法です。
本院でも取り入れていますが、痛みやかゆみもなく、1回の治療で約8割の効果が期待できるなどすぐれた治療法です。
今後、このような痛みがなく治療期間も短くてすむ治療法が一般的になることが望まれます(治療前:写真7、治療後:写真8 黒くほくろのようなあとが残りますが約7日で消えます。それとともに水いぼも治ります)。